お正月の初詣の盛り上がりが落ち着いてすぐ、関西圏中心のえびす神社では大きな神事が始まります。十日えびす、通称えべっさん!
その中でも、兵庫県西宮市にある西宮神社は、全国3500社ほどあるえびす宮の総本社(ヒルコガミの系統)です。
- 期間…1月9日~11日までの3日間
- 開門神事「福男選び」が有名
- 商売繁盛を祈願
- 招福大まぐろにお金を貼り付ける
- 福笹を授かろう
十日えびす期間の参拝客は100万人以上ともいわれ、初詣の倍の賑わいをみせます。なにしろ商売繁盛を祈願するおまつりですから、これは行かずにはいられません(笑)
西宮神社|地図・アクセス方法
電車が一番利便性が高く、分かりやすくおすすめです。
【電車】
阪神本線「西宮駅」えびす口…徒歩約5分
JR神戸線「さくら夙川駅」 …徒歩約10分
阪急神戸線「夙川駅」 …徒歩約15分
【バス (期間中)】
路線バス(阪神バス・阪急バス・兵庫コミュニティバス)「西宮戎」下車…徒歩約6分
※2019年は臨時バス(西宮北口-西宮戎)が運行されません
【車】
お正月&十日えびす期間は境内駐車場が利用できず、周辺道路は交通規制もかかります。
もしどうしても車で行くなら、近隣のパーキングを利用することになります。道すがら覗いてみますが、どこも満車の状態で車の行列が続いていることも。なるべく公共交通機関を利用しましょう〜!
えびす宮総本社 西宮神社
住所:兵庫県西宮市社家町1-17
西宮神社|参拝できる時間と混雑状況
参拝時間の目安
- 1月9日 …午前5:00〜深夜0:00頃まで
- 1月10日…午前6:00~深夜0:00頃まで
- 1月11日…午前5:00〜深夜0:00頃まで
公式のえべっさん開催中の参拝時間は深夜0時までですが、閉める時間は絶対に◯時!というわけではなく、人出を見て決めているとのことでした。
本えびすの10日が一番混雑します。9日と11日は日中~夕方にかけてが特に人が多く、制限がかかることも。金・土・日曜日が重なると関係なく混雑するのでご注意を。
昼間より空いているため、私はけっこう遅い時間帯に行くことが多いです。残り福の11日の23時にもなるとかなり人出は少なくなります。
西宮神社えべっさん|どんな屋台が出店している?定番と変り種
屋台もたくさん出店するので、お祭り気分を楽しめます。最終日の23時すぎには屋台がほとんど店じまいします。というわけで、2018年はくら寿司に寄ったらサイドメニューが全くなかったです。すごく忙しかったんだろうなぁ…。
身代りひょうたん
ちょっとおまじない的なグッズ。こちらのおっちゃんの屋台は毎年人気です。
子どもの頃からいつも人だかりができている屋台でした。親にねだったことがあるような覚えがありますが、常に却下されて今もなんとなく近づけず(笑)
フランクフルト
昔より安くなってきている気がする。なぜか惹かれて食べたくなります。
はし巻き
割りばしにお好み焼きを巻き付けたような食べ物。ソースの香りと味が食欲をそそります。
甘酒
ふだん家では飲まないけれどほっとする味でとても体がポカポカ温まります。
いか焼き
イカを甘辛いタレで焼いたおなじみのお祭り屋台フード。
お化け屋敷系
妖怪だったりゾンビだったり手作り感あふれるお化け屋敷が!
生アナウンスでの呼び込みがとても懐かしい気持ちになります。
西宮神社|お金が身につく?名物「招福大まぐろ」
商売繁盛と大漁を願って神前に奉納される大まぐろ。こちらにお賽銭を貼りつけて商売繁盛等の願掛けをするのが常例となっています。
2018年は、体長2.3m・重量230kgの沖縄産本マグロが奉納されました。
大変混雑するので、本殿へのお参りとは別の列に並ぶ必要があります。毎年数万枚の硬貨が貼りつけられた「招福大まぐろ」は西宮神社のえべっさん名物!
これが意外となかなかくっつきにくく、滑ってしまうことも。財運を頂けるようにうまくくっつけるのもひとつの楽しみです。
西宮神社|開門神事「福男選び」
西宮神社で本えびすの朝6時に行われる福男選びは、江戸時代から続く伝統的な一大神事。テレビ中継されるほど、関西ではよく知られています。
「福男」についてまとめ
- 1月10日の朝6時開門
- 神門から本殿までの約230mの距離を全力疾走
- 本殿に到着した順で1番目〜3番目までが福男
- 福男には副賞がでる
- 場所割りの抽選あり (整理券)
場所割りを決める抽選は、1月10日午前0時から南門前にて先着1500名まで参加できます。6時からの開門で当たりの場所から走れるのは258名。さらに前のほうで走れるのは108名なので、この時点から競争は始まっています。
門が開けられると、一番乗りでの参拝を目指し、神社の門から本殿まで約230mの参道を全速力で駆け抜けます。
多くの人が途中2箇所のカーブと坂で転倒または失速する中、本殿に到着した順番で1~3番の福男が決まります。福男に選ばれるのはかなり至難の業ですね。
福男がもらえる副賞
一番福
えびす様の御木像(大)、半被、えびす様お面額、えべっさんの酒菰樽、 えべっさんの米1俵(60kg)、ヱビスビールなど
二番福
えびす様の御木像(小)、 半被、えびす様お面額、えべっさんの米1俵(60kg)、ヱビスビールなど
三番福
えびす・大黒様の御金像、 半被、えびす様お面額、八喜鯛(焼き鯛)、ヱビスビールなど
公式サイト|西宮神社 正月・十日えびす 行事のご案内
あと、噂では「福男」になっても良いことばかりが起きるわけではなく、むしろ悪いことに見舞われることもあるそうです。しかし周りに福をもたらす存在ということでやっぱり縁起が良いのかな?と思います。
西宮神社|実は「福娘」はいない?
福男と同時に注目されるのが福娘。福娘は笹に縁起物の飾りをつけるのがメインのお仕事。そのほかにも様々なご奉仕をします。
混同されやすいのですが、西宮神社には福娘はいません。福娘で有名なのは、大阪の今宮戎神社のほうです。
今宮戎神社の福娘はかなりの高倍率で、およそ3000人超の中から書類審査・1次審査・2次審査・最終審査を経て40人が選ばれます。発表会はさながらミスコン。そのためかみんなめちゃめちゃ可愛いです。
笑顔が素敵なのはもちろん、動作が綺麗だったりハキハキ話せる物怖じしないタイプの人が選ばれやすく、就職にも有利だそうですよ〜!選ばれると15万円と福娘の着物がプレゼントされます。
西宮神社にはそこまで派手な募集・選考会はありません。そもそも西宮神社では福娘はおらず、お正月や十日えびすの期間中を中心に奉仕できる人を毎年10月にひっそりと募集しています。
2019年のえべっさん募集内容まとめ
- 応募資格…大学生以上の男女 (高校生は応相談)
- 応募方法…西宮神社社務所で応募用紙をもらう
- 選考方法…書類審査通過後、面接
- 奉仕期間…12月26日~1月15日
- 奉仕内容…迎春準備作業、お正月・十日えびす期間の参拝者対応、福笹・神札の授与
福娘というよりも短期の巫女さんアルバイトのような感じですね。たしかに「笹に縁起物の飾りをつける」ということは西宮神社ではみられません。
ただ、西宮神社側では福娘と呼んでいなくても、今宮戎神社のイメージから「福娘」とほとんどの人は感じていると思います。
今年は約300人の応募から110人が選ばれたようです!もし興味があれば、10月に応募してみてはいかがでしょうか( *´艸`)
そういえば、数年前に求人広告で西宮神社の巫女さんの募集を目にしたことがあります。当時は月給15万円〜くらいで出ていました。
本当に若いときしかできないでしょうし、女性なら少し憧れるところはありますね。私も来世に挑戦してみますw
西宮神社|十日えびすのときだけの特別な「福笹」
参拝する人の多くが授かるのがこちらの福笹です。
- (小)福笹…1,000円
- (大)福笹…3,000円
私も今宮戎神社のほうのえべっさんに参拝して笹に縁起物をつけてもらったことはありますが、正直に書くと…西宮神社の福笹のほうがはるかにお得感はあります。
元々、多くの縁起物の飾りがついていてしっかりとしたつくりで部屋にも馴染みやすいです。うちでは小サイズを飾っています。
今宮戎神社では、笹は無料でいただけるのですが縁起物の飾りが有料なため、たくさん付けてもらおうとすると5千円はすぐに超えるかと思います…。
西宮神社|私はおみくじを引くのがちょっと怖い…
実は、私がどこの神社よりも一番緊張して本気で祈るように引いてしまうのが西宮神社のおみくじなんです。
昔、凶がでたため引き直したら3度凶でした…。その年は交通事故にあったりなかなかデンジャラスな1年で、それから引き直すのはやめました。
こちらの写真のおみくじは2018年のもの。
吉でまぁまぁか…と思ったのもつかの間、最後に「このみくじにあたる人は、心に願う事があっても、すぐには成就しないでしょう」となかなか気分を落としてきました。
まぁ今この写真を見返すまではすっかり忘れていましたけど。
もちろん全員というわけではないと思いますが、不思議なことにけっこう一貫していてよく当てはまるような気がします。
西宮神社のえべっさんまとめ
9日は宵えびす、10日が本えびす、最終日の11日は残り福と呼ばれています。
今年は9日の宵えびすに参拝する予定です。1年間お世話になった福笹もお返しし、また新しい福笹を授かります。
ちなみに、えびす様は2柱いらっしゃり、西宮神社は蛭子神(ひるこがみ)、大阪の今宮戎神社は島根県の美保神社と同じ事代主神(ことしろぬしのかみ)の系統です。
えべっさんこと恵比須神は、七福神の一人でふくよかな体とえびす顔、福耳が特徴で釣り竿と鯛を持っています。
元々は豊漁をもたらす海の神様でしたが、商業が発展するにつれ商売繁盛の神様としても祀られるようになりました。
美保神社は、ゑびす神(事代主神)を祀る全国3385社のえびす神社の総本宮です。
2018年に初めて参拝したのですが、雰囲気が素敵な神社でした。出雲大社とあわせて参拝することで「両参り」といわれています。
えべっさん大好きな方、ぜひ今年は美保神社へも足を運んでみてください♪