今日は旧暦の8月15日、中秋節(ヂョンチィォウジエ)です。
台湾では重要な行事で祝日でもあります。日本も2018年は秋分の日が日曜日のため、振替休日で三連休でした。
日本では十五夜の月(中秋の名月)として、ススキを飾り月見団子などを供えて月を眺めるという風習がありますね。残念ながら今年の大阪は曇っていてお月様が見えづらいですが…。
中秋節といえばお月見よりバーベキューというイメージがすぐさま頭に浮かぶようになりました。というのも、台湾の人々は家の前や軒下などでバーベキューを楽しむ習慣があるからです。
日本では見かけない光景なので興味深い文化です。諸説ありますが、焼肉のタレのCMから広まり、習慣になったという話が一般的な台湾特有のイベントです。
家族と過ごす日なので、里帰りをする人が多いです。そのためふだんより台湾国内線や新幹線、バスなどの予約が取りづらくなります。
今年は日本にいるので、いつも通り自炊し、なにひとつイベント気分ではありません(笑)
台湾の離島「澎湖島」での中秋節BBQ~!
澎湖(ポンフー)での中秋節は、友達のご自宅のバーベキューに毎年お邪魔していました。
澎湖県馬公市の市長、葉竹林(イエ ヂューリン)さんが訪れた際には、一緒に写真を撮ってもらったことを思い出します。市政のことは全然分かりませんが、ご本人はとっても感じの良い方でした。
ミーハーな気もしますが、私も日本人というだけで一緒に写真を撮ろうと言われたことが何度もあるので、たぶん大丈夫!
食パンにお肉をはさんで食べるのが台湾流です。
タレをつけて焼いたお肉を薄切りの食パンでサンドします。なぜかこの食パンは焼かずにそのまま使います。
BBQのお肉といえば牛肉のイメージですが、澎湖でのバーベキュー経験から思い返すと、豚肉・鶏肉・ソーセージを使っており、牛肉はほとんど見かけませんでした。
台湾南部のメニュー「焼肉飯」の焼肉も豚肉。
仏教の関係で牛肉を食べない人もいることや、安価でたくさん美味しく食べられるからかなと勝手に解釈しています。
私も牛肉は高級なものしか食べないので(堅いと飲み込めない)ふだん自炊に使うお肉は豚肉や鶏肉が多いです。
高級生食パン「乃が美」の食パンで、同じことをしてみたらかなり美味しかったです。これはぜひみなさんお試しください!
澎湖のバーベキューには新鮮な海鮮もお約束
台北や高雄でも牡蠣やはまぐりを焼くそうですが、澎湖は海鮮が名産なので新鮮そのもの。
たっぷりのエビやカキなど、澎湖だからこその海鮮家庭料理もたくさん用意して下さっていました。甘くてとても美味。
もちろんイカも!日本のお祭り屋台の焼きイカ風です。風味はちょっぴり台湾。身が厚くて美味しかった。
澎湖ならふだんからも牡蠣は食べ放題が楽しめますが、特に中秋節には需要が高まるため、牡蠣の養殖をしている家では家族総出で大忙しだそうです。
牡蠣食べ放題なら海洋牧場がコスパ高!です。炭火焼きBBQでこれでもかというくらい満喫できます。
澎湖BBQメニュー|ヘチマとキノコの蒸し焼き
澎湖はヘチマの名産地でもあります。台湾全体でも非常にポピュラーな夏野菜なので、家庭料理によく使われています。
日本でもいつかヘチマがゴーヤのように夏野菜として流通してくれることをひそかに願っています。タワシにするだけじゃもったいない。後味のかすかな土臭さがたまらない大人の味です。
澎湖BBQメニュー|パイナップルベーコン&とびっこソーセージが美味
「なにが食べたい?」と聞かれた私がいつもリクエストしていたのがパイナップルベーコン。
薄切りベーコンに台湾の甘いパイナップルを巻いて焼いたこの一品が想像以上の美味しさでびっくり!チーズを一緒に巻いても良さそう。
澎湖以外ではあまりメジャーではない飛魚卵香腸(とびっこ入りのソーセージ)もプチプチ食感でお気に入り。台北なら淡水でも食べられたと思います。
台湾の甘いソーセージを初めて食べたときは「うっ…美味しくない」と感じたものですが、たびたび口にするうちに好きになりました。
書いていたら食べたくなってきたので、スーパーでパイナップルとベーコンを買ってきて魚焼きグリルで再現してみようと思います。
あとウインナーソーセージはやっぱり日本のシャウエッセンとかそういうのにマヨネーズつけて食うのが最高です。
文旦と月餅
この中秋節の時期には、日本のお中元・お歳暮のように、文旦や月餅などを贈りあいます。私も特に文旦を食べきれないほどいただいていました。台湾では文旦のことを柚子と呼びます。
台湾の月餅は中国のものに比べると、軽い食感で食べやすいものが多い印象です。
とはいえ、食べきることができずにこっそり処分する方も多くいらっしゃるのではないでしょうか…。
台湾人でも月餅が苦手な人はけっこういます。子どもの頃からなので、飽き飽きしているとか。そういう人は、中にルーローハンの上にかかっている魯肉が入ったものを代わりに食べていますね。
澎湖では冬瓜糕をいただく場合がほとんどでした。サクサクのパイに餡がぎっしり詰まっている伝統的なお菓子です。
通常の月餅よりもさらに甘さ控えめであっさりとしていて食べやすく、けっこう美味しいです。
台湾の中秋節まとめ
最後、花火をして遊ぶのも定番です。
- 旧暦の8月15日
- 台湾では祝日
- 中秋節といえばバーベキュー
- 文旦や月餅を贈りあう
手土産にはセブンイレブンで買える中秋節のギフトを利用していました。こちらはお子さんに買っていきましたが、スターバックスのものなど大人向けも販売されています。
この時期に台湾旅行をしたり、留学などで滞在する機会があればバーベキュー文化もぜひ楽しんでみてください。
もし澎湖へ行く場合は、屋外でのバーベキューのお店が多くあります。 自分たちでいろいろ準備したり後片付けをしなくてよく、390元ほどでかなりお手頃価格なのも魅力。
ただし、澎湖の10月以降の気候は一気に秋へとうつろい風が非常に強くなるため、快適なバーベキューとはいかないかもしれません。夏季(4~9月頃)が観光に最低な季節です。