鬼月(グイユエ)は旧暦7月の時期をさし、日本でいうお盆のような期間です。2018年は8月11日~9月9日まで。ちょうど鬼月真っ只中ですね。
日本のお盆は8月13日~8月16日までと短いのに対し、台湾ではほぼ丸ごと1ヶ月間が鬼月にあたります。
この鬼月の期間、地獄の門(扉)が開くと言い伝えられているため、台湾の映画館では、それにあわせてホラー映画が上映されることが多いです。
全部ホラー映画!子どもは映画館来れないよ〜と思った光景です(笑)
そういえば日本でも毎年「ノンストップ恐怖映像」みたいな特番やりますね〜
地獄の門が開いたら、ご先祖さまの霊だけではなく、鬼(=悪霊や魑魅魍魎)が一緒にこの世に這い出てきてしまうんです…!
ということで、この時期にはタブーとされていることがたくさんあります。
昔からの風習なので、私が台湾で使っていた手帳にも「鬼門開」「鬼門關」の記載があり、自然となんとなく意識はしていました。
鬼月のタブーと実態
一部をまとめると、
- 水辺で遊んではいけない
- 深夜に出かけてはならない
- 夜に口笛を吹いてはいけない
- 夜に洗濯物を干してはいけない
- 夜に名前を呼ばれてもすぐに振り向くな
- 結婚・引っ越し・不動産や車の購入はダメ
鬼という言葉を口にするのすら避けるため、好兄弟と呼ぶそうです。でもこうなると、なんだかめちゃめちゃ可愛い存在に(笑)
台湾人の友人との会話で話題にあがることはほぼありません。「気を付けてね…フフ」と冗談で言われたことはあるかな。
鬼月を全くものともせず、就職・引っ越し・バイク購入すべてをやってのけた台湾女子の友人がいるので、現代っ子はそこまで気にしないようです。
私も、洗濯物を干したり深夜にでかけたりはしていたので守っていませんでしたね。
水辺で遊ぶな、は日本でも同じ。澎湖でも、鬼月中に海で亡くなる人はいたので、もし今から台湾や澎湖のビーチで遊ぶ方がいたらいつもより気をつけてくださいね
旧暦7月の大切なしきたり「拜拜 / バイバイ」
旧暦の7月、個人の玄関先や会社・お店の軒先でたくさんのお供え物をし、線香をたいたり、あちらの世界のお金を燃やして霊魂を鎮める重要なお祈り「拜拜」があります。
旧暦の7月15日は中元節といって、そのしきたりに関連した大切な祭日です。
こちらは台湾のセブンイレブンで購入した中元節お菓子セット。レイズのポテトチップスは台湾で食べられるポテチの定番です
くまモンが「拜拜」をしているイラストのカードケースのおまけ付き。
旧暦7月のはじまりと終わりの日にも「拜拜」をして霊魂を鎮め、家内安全や商売繁盛を祈ります。
私も昨年は、旧暦7月の最後の日に大家さんからお誘い頂いて参加予定だったのですが、「やっぱり忙しくて時間がないからやらないことにした~」と連絡が来たため、無しになりました。
大家さんが「地区ごとにやるから」と言っていたので一緒にお祈りしてもらったんだと思います。準備をのぞかせてもらうと、各々がお箸やおちょこを10セット用意していました。
その後、お供え予定だった果物をたくさん頂きました
台湾で観たホラー映画|紅衣小女孩2 (2017年)
それなりに怖いのかな?と思ったら、感動系で本気で泣きました。私はどんな物語でも感情移入が激しい性質です。感受性が高いということですね(笑)
舞台は台中。台湾語での会話シーンや台湾の伝統的な文化もストーリーに盛り込まれていました。クライマックスのシーンの遊園地は、実際に存在しておりやはり心霊スポットなのだとか…。
ツッコミどころは多いものの、楊丞琳(レイニーヤン)も可愛いし、なかなか良い映画でした。1も観たい!
台湾で観たホラー映画|牠 / IT (2017年)
牠 (動物を指す)、人ならざるものって感じでしょうか。風船の代わりに、私はポップコーンを…(笑)
スティーヴン・キング原作の、あのピエロが…戻ってきた!リメイクしたんですね。不気味なだけで怖くないです。
台湾は日本よりも洋画の公開日が数ヶ月早いです。それはおそらく字幕だけだから。日本は必ず吹替え版も準備されますよね。そのあたりに、良い面での日本らしさを感じました。
ポップコーンは映画館近くのお店で購入。
キャラメル味とチョコレート味MIXのBOX型で70元(約260円)でした。美味しかった!やっぱり映画にはポップコーンですね!
澎湖(ポンフー)のレトロな映画館 (2019年閉館)
私は趣味のひとつがホラー映画・ドラマを観ることなので、澎湖(ポンフー)の映画館に怖い映画のポスターが並んでいるのを見たときには、とてもワクワクしました!
澎湖に昔からあるレトロな映画館「中興電影城」では140元(会員価格)で映画が楽しめます。
観光客にも人気の朝ごはん街の端っこにあり、昔から親しまれてきました。
ただし、2018年2月にエバーリッチが免税店とホテルの大型複合施設を開業し、そちらには綺麗な最新の映画館が入ったので、今後はどうなるか分からないかも…。
→と言っていたら、やはり2019年3月に閉館してしまった(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
設備は古いですがどこか懐かしい。そして格安でたくさん観たいならこちらでしょ!と思います。日本に帰ればほとんど綺麗な映画館ですしね〜
中興電影城で上映中の映画
http://www.atmovies.com.tw/showtime/t06901/a69/
住所:澎湖縣馬公市文康街37
会員カードを作ろう|会費は驚きの安さ
何回か観に行くなら、作らないと損かも。
なんと50元(約190円)で作れます。
会員価格だと通常より100元引き!140元(約520円)で1本観られます。
さいごに
名前がギョッとする「鬼月」ですが、そこまで怖がらなくても大丈夫!時期的にも夏休みなので、かぶる人は多いでしょう。
しかし日本でも「お盆以降は海で遊ぶのはダメ」と子どものころに親から言われるように、それなりの理由があるので台湾でも気をつけたいもの。
特に澎湖の山水ビーチは波が高く、実際に鬼月に亡くなった方もいるので「泳ぐな」とまでは思いませんが、頭の片隅にいれておくのが良いでしょう。
お盆ということで思い出しましたが、のどかに感じる澎湖でも、澎湖跨海大橋から海へ身を投げたり、一家心中したり(生き残った人も1.2年後に後を追った)そういうことはなにかしら毎年起きていました。
なんだか寂しい気持ちになりますね…。どこでも良い面ばかりじゃないんです。
台湾に語学留学中の方は、勉強にもなるのでぜひホラー映画を観にいってみてくださいね!洋画の場合は、音声が英語・字幕が中国語(繁体字)なので、台湾のものがおすすめですよ〜