AliExpress(アリエクスプレス)は、中国大手アリババが運営する海外向けの通販サイトです。商品は激安、送料も無料の場合が多いです。
楽天のようなショッピングモールですが、決済時にはいったんアリババがお金を管理し、購入者が受け取り通知をしてから販売者へ支払われるという日本のフリマアプリと同じ仕組みです。
中国語の必要はなし。検索のときに、中国語(簡体字)を使うと、日本語のときよりたくさんヒットして便利だなというくらい。
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のアプリから利用すると、翻訳そのままの変な日本語ではあるものの、「日本語・日本円」で1点から個人輸入が簡単にできます。
トラブルがなければ、英語も必要ないくらい気軽に使えて便利、ではありますが…。
やはり、中国人のセラー(販売者)相手だということは頭の片隅に置いておかないといけないと思うこともしばしばあります。
日本人と中国人の価値観の違い
「中国通販だから悪い」ということを言いたいのではなく、日本での常識・マナーがすべて守られるわけではないということです。
日本人は「オリジナリティ」をとても大切にします。盗作は非常に恥とされるので、丸ごとコピーするということは、通常の感覚では恥ずかしくてできないこと。
中国人は「成功すること」への野心が強くあります。どんな手を使ってもパクリだ!と非難されても、結果的に勝てば良い。そうすることでオリジナルを超え、実際に成功している事例があるからです。
マスキングテープのデザインでも、日本の商品の絵柄を丸々"模写"したものが人気です。中国人だけでなく、香港人のイラストレーターも同じことをしています。徹底的に真似をすることを悪いと思っていないのです。
たとえ法律的には問題がなくても、実在の商品デザインをそのまま描いてオリジナルグッズとして販売しようという日本人はいないのではないでしょうか。
送信した画像がAliExpress(アリエクスプレス)の商品に並ぶ可能性
アリエクスプレスでは、画像などのデータを送りオリジナルグッズを作成できる店舗がいくつもあります。
日本でも、好きな画像でオリジナルスマホケースやキーホルダー、Tシャツを印刷してくれるサービスはありますね。
しかし、アリエクスプレスのほうが安いからといって日本の店舗に依頼する感覚で利用すると、困ったことになるかもしれません。
「売れる」と判断されたら勝手に二次利用され、アリエクスプレスで自分のオリジナル画像を使った商品が並ぶ可能性があるからです。
実際に商品化されていたもの
TシャツやiPhoneケースを検索していると、日本人のイラストレーターや絵師と呼ばれる方のオリジナルイラストが商品に使われているのを見かけました。
また、日本人コスプレイヤーの写真がポスターとして販売されており、外国人に人気のようです。
無断利用禁止か、フリー素材としてOKしているかどうかは不明ですが、すべてが許可ありではないでしょう。
ブログやSNSでも、写真を無断で使われることはよくある話ですが、そのはるか斜め上をいく発想をしてくるのが中国なんだなぁと思いました。
さいごに
悪気はなく、「このイラスト、お気に入りだからTシャツにしよう♪」と依頼したら、作った人に無断で二次利用され、世界中に向けて商品化されてしまうリスクがあります。
自分のせいで著作権・商標権を侵害してしまうというのは嫌ですね…。後味悪いです。
そのようなことをするセラー(販売者)ばかりではないと信じたいですが、一度よく考えて依頼するのが良いと感じました。
購入者側からすると、アニメ化されていたり有名な作品でなければ、よほど詳しくないとその商品のデザインがコピーとは気づきにくいのが難しいところです。