台湾には、老街(ラオジエ)と呼ばれる昔の面影を残す街並みが多くあります。
台湾の離島澎湖にもとてもノスタルジックな雰囲気の老街があり、観光シーズン(4月〜9月)には多くの人々で賑わっています
澎湖の老街、澎湖中央老街は赤提灯が並び、人気観光地の九份を彷彿とさせるような雰囲気の通りです。ただ、九份の老街と比べると規模的にはすごく小さめです。
澎湖で一番都会の馬公市中心部のメインストリート、中正路から徒歩30秒くらいで到着するので実は一番行きやすい澎湖の観光スポットでもありますよ〜!
澎湖中央老街は約400年前に媽祖廟「天后宮」の門前町として発展したといわれています。
廟の前に食堂や商店街が立ち並び賑わっている光景は、台湾ではよく見られますね。今の澎湖の老街は再建されたものですが、とても趣があります。
媽祖(海の女神様)が祀られている澎湖天后宮とお守り、サボテンスイーツなど、澎湖旅行で中央老街を訪れたときのおすすめポイントを私の視点で紹介します
台湾最古の「澎湖天后宮」|媽祖(海の女神様)廟
海との関わりが深い澎湖の人たちにとって特別な存在なのが海の女神様、媽祖(マーズー)です。
澎湖の天后宮(ティエンホウゴン)は、台湾で最も早く建てられた媽祖廟で、国家一級古蹟に指定されています。
かなり昔に建てられた廟なので5~6年ほど前にも修繕工事が行われました。
媽祖の誕生日にあたる旧暦3月23日には、台湾各地の媽祖廟で祭典が開催されます。
約400年前当時「娘媽宮 (ニャンマーゴン)」と呼ばれ、船乗り場も「媽祖宮 (マーズーゴン)」や、略称の「媽宮 (マーゴン)」と呼ばれていました。
現在、澎湖の中心地は馬公 (マーゴン)ですが、これが名前の由来となっています。
廟 (ミャオ)は、日本でいう神社仏閣のような存在で、台湾の廟はとても色鮮やかな原色!といった外観や内装のところが多いです。お守りもキャラクターものやカラフルだったり自由な感じ。
こちらは澎湖天后宮に関連するお守りです。
(左) お土産屋さんで買えるお守り風の根付
(中) 澎湖天后宮のお守りキーホルダー
(右) 澎湖人からもらった澎湖天后宮のお守り
真ん中のものは5年前に50元(約180円)で廟で頂きました。澎湖の人たちがバイクのカギに付けているのを見かける機会がよくありました。
私も真似をしていたら真っ黒になってしまいましたが、ラバー素材なので台所用の中性洗剤で洗うとここまで綺麗になります。洗えるお守りというところに斬新さがありますね。
澎湖中央老街を散策①|四眼井
四眼井(スーイェンジン)は、澎湖中央老街の北の端にあります。
名前の通りまるで4つの給水口が目のようにも見える独特な形状の井戸です。
深さは約5.6mあり、ふだんは石板で蓋がされています。こちらの井戸水は、水質が良く元々は飲料水として用いられてきました。
現在は水道設備が整っているため、実際には目にしたことはありませんが、洗い物など生活用水として利用されることもあるそうです。
澎湖中央老街を散策②|乾益堂の藥膳蛋(薬膳卵)
四眼井のすぐ近くには澎湖で有名な薬膳卵のお店 乾益堂(チェンイータン)があります。台湾人観光客はほぼ全員食べにくるんじゃないかな?というくらい知名度は高いです。
美味しさの秘訣は、十全大補など漢方を含む秘伝の調味液に卵を加えたら均一になるようによく掻き混ぜて味を染み込ませていること。
薬膳卵の単品は15元(約55円)、薬膳卵と滷豆乾のセットで20元(約73円)とリーズナブル価格でした。おやつにもおつまみにもちょうど良いです。
昔、殻をむくのに失敗して卵がつるん、ポーン!と飛んでいき、台湾人の男の子に命中したことがありました。それはもうコントのように。
めちゃめちゃ焦って謝り、彼は優しく「いいよ、いいよ」と言ってくれたのですが、今でもこちらの薬膳卵のことを考えると思い出します。みなさまもお気をつけて。
風櫃洞のそばのお店の薬膳卵も美味しいです。澎湖の人からもおすすめされることがありました。夏季なら、日陰でサボテンアイスを食べるのも気持ちが良いです。
澎湖中央老街を散策③|夏至23.5攝影文創咖啡のサボテンラテ
夏至23.5は、中央老街のちょうど真ん中あたりに1軒独立して建っているカフェです。店内も外観のようにシンプルで落ち着ける雰囲気です。
澎湖の野生のサボテンジュースを使った仙人掌拿鐵(サボテンラテ)と鬆餅(ワッフル)がメニューに!
サボテンラテをホットでいただきました。全体的に少しピンク色で可愛らしい。ラテアートの色を目にすると、ストロベリーフレーバーのラテのようですね。
後味がふわっとサボテン果実を感じるくらいの風味で美味しくいただけました。サボテンジュース系は美味しいとは言いづらいものが多いけれど、ラテならアリです。
前は違う飲食店が入っていて、友達と下午茶(アフタヌーンティー)をしたこともありました。
澎湖名物の花枝丸(イカだんご)と、綺麗な色合いのカクテルジュース。もうどこにも載せる機会はないので、ついでに書き残してみました
澎湖中央老街を散策④|麗洋手作伴手禮のサボテンミルクレープ
麗洋は仙人掌千層派(サボテンミルクレープ)が有名なスイーツのお店です。
ミルクレープに自信があるようで、サボテン味のほかにも、通常・チョコレート味・ストロベリー味などがそろっていました。
ミルクレープ以外にもティラミスやプリンなども美味しいと澎湖人の友達の間ではよく耳にしました。
澎湖でサボテンといえば、まずサボテンアイスが有名ですが、ケーキに使うと見た目が鮮やかで綺麗です。
サボテン果実の風味はほとんどしませんが、甘さ控えめで美味しいです。テイクアウトのほかイートインスペースもあるので、店内で食べることもできます。
澎湖中央老街を散策⑤|摸乳巷ってネーミングがすごい
摸乳巷(モールーシャン)は約100年の歴史があるといわれている小さな小さな、狭い狭い通りです。
通りの名前に"乳"が使われていますが、おおかたの人の予想通り「胸が触れ合うほど狭い通り」という意味です。
現実に私がすれ違うとしたら戻って待ちますが、そのまますれ違うなら、胸は壁のほうに向けるかなぁ…。しかしどちらにしても気まずいかも。
台中の港町「鹿港 (ルーガン)」にも摸乳巷はあり、そちらはちょっとした観光スポットになっているようです。
澎湖の摸乳巷はあまり人がいないので、ゆっくり満喫(?)できます。
澎湖中央老街を散策⑥|澎湖ぽい雑貨・アクセサリー
手先が超器用な老闆娘(女主人)がひとりでしているお店です。お店の名前は…分かりません。
夏につけたい貝殻や中国風ビーズを使った手づくりアクセサリーがたくさん陳列されています。お値段もかなりお手頃です。学生さんの年代が一番似合うデザインですね。私も20代のときは色々買いました。
ちょっとした雑貨も扱っており、それも私の好みド真ん中でした(笑)
こちらのポップなカラーのお魚プレートもこちらで購入したものです。キャンドゥで大人気のエリップスを乗せてみました。
ほかに、貝殻でできたすだれもうちにはあります。老闆娘はとても気さくで面白い方なので、ひとりでも気軽に訪れてみてください
澎湖中央老街まとめ
今回は書いていませんが、貝殻チョコレートのお店、玄武岩のハンコのお店、手のひらの角質をとってツルツルにするグッズのお店など、小さな店舗がいろいろ並んでいます。
夜間はほとんどのお店は営業していないので閑散としてしまいますが、赤提灯のあかりが良いムードを演出しています。
お買い物をしたいときは昼間に、そしてぜひ夜の雰囲気も楽しんでみてください!