台湾グルメとしておなじみの台湾そうめん料理といえば麺線(ミエンシェン)
台北だと「阿宗麺線」のカツオだしのきいたトロミのあるモツ入り麺線がとても人気ですね。スナック感覚でサラッと食べられ私も大好きです。
離島の澎湖では、海鮮の島らしいあっさりとした出汁が特徴のイカ入り小管麵線(シャオグァンミエンシェン)が名物なんです
イカ入りにその他ヘチマなどの具材を加えたものや、イカなしで別の具材の麺線もあります。こちらは、小管+海菜麵線(イカとあおさのりの麺線)です。
透き通ったさらさらスープで、いわゆるにゅうめんのような味わいです。「真冬に食べたら暖まるだろうなぁ」と思いながら汗を流しつつ真夏に食べることが多かったです。
澎湖の麺線は私にとって昔母が夏によく作ってくれたそうめんに少し似ていて懐かしく感じる味です。
母のそうめんのつゆは、きゅうりを薄く切った輪切りと乾燥エビをカツオだしで煮てから白だし風の味付けをし、冷蔵庫で冷やした家庭の味でした。
澎湖人の友達に聞いたら、一般的なトロミのある煮込み麺線はお店で買うもので、こういったサラサラとした麺線は家庭で作って食べるものだそうですよ。
ほかにもオイルソースで和えたスープなし麺線もあります。
小管麵線は馬公市内中心部でも食べられますが、クジラの形に見える玄武岩(小門鯨魚洞)で知られる小門嶼にあるお店が特に美味しいと有名です。
いくつもお店がある中で私や澎湖人の友達の間では小萍的店がイチオシです。澎湖を訪れたなら少し遠出して、小門嶼の観光とあわせて食べに行ってみて下さいね
小萍的店の場所|アクセス
澎湖跨海大橋を渡って少し先の小門嶼にあります。馬公市内中心部からバイク・スクーターで約40分です。
住所:澎湖縣西嶼鄉小門村11-3
営業時間:7:30~17:30
小門嶼の集落の駐輪場にスクーターを止めたら、鯨魚洞方面へ道なりに進み左手側のお店です。
※風が強い日はない場合もあります
メニュー表・注文方法
メニュー表の一番左がメインの小管麵線。小管乾滷肉飯はイカの滷肉飯で台湾独特の風味がある味付けです。
ホワイトボードマーカーで数量を書き店員さんへ渡します。お会計はテーブルの番号を伝えて後払いです。
小萍的店の小管麵線
こちらの麺線のスープは透きとおっています。とてもあっさりとしているものの、薄味すぎずとても美味しいです。
小管+絲瓜麵線(イカとヘチマの麺線)
ボリュームたっぷりヘルシーなヘチマ入り。ヘチマは日本ではあまりなじみのない食材ですが、ほんのわずかだけ青臭さのある風味と甘みが大人の舌には美味しく感じます。
売り切れや時期的な理由で「ないよ」と事前に言われることもありますが、澎湖産のヘチマは甘くて特別と評判なのでぜひお試しを!
スーパーでもヘチマは1本20元くらいで販売されていたので、自炊用の野菜としても手頃ですね。
一番美味しいとうわさの西衛麺線を買って帰り日本で再現しようとしましたがこの味はまだ出せていません。
こったものでなく家庭の味だから簡単に再現できると思ったのですが、なにか足りない感じがします。
麺線は、素麺が好きな叔母にもお土産にしましたが「取り出しづらいし美味しくなかった」という感想でした。そして私も同じことを思いました…。
澎湖で食べるから美味しいのかな?と感じました。台灣啤酒(台湾ビール)も日本だと薄くてコレジャナイ感がすごい。個人の感想です。
河豚皮|ハリセンボンの皮のお刺身
もっちりコリッコリの食感!漢字ではフグですが、澎湖ではハリセンボンのことを指しています。
手作業で1本1本トゲを抜くという気の遠くなりそうな下処理の後、湯引きしたハリセンボンの皮をお刺身に仕上げた一品。
手間がかかるので日本でも食べられるところはほとんどないと思います。澎湖を訪れたら絶対に食べておきたい食材です。
しかも澎湖のこちらのお店なら、量が多く価格も安価!ほかの海鮮レストランや食堂ではこんなに豪快なものは食べられません。
ニンニク・唐辛子・ネギが乗った上からしょうゆをかけ混ぜていただきます。
ハリセンボンの皮の味は淡白なので、しょうゆは多めでちょうど良い感じ。薬味の唐辛子はかなり辛いのでご注意を…。つい食べてしまってしばらく悶絶したことがあります。
そんなときは店内でも飲み物の購入が可能。紙パックの紅茶10元〜、スポーツドリンクもあります。自分で勝手に取る方式で、お会計のときに「飲み物取ったよ〜」と申告します。
フグもハリセンボンも親戚のような関係ですね。ハリセンボンはご存知の通りその体はトゲだらけ。
フグには毒があり、ハリセンボンには鋭いトゲがある。美味しいものには毒かトゲがある?コラーゲン効果でお肌にはとても良さそうな気はします
燒酒螺|ピリッと辛い巻き貝
燒酒螺(シャオジョールオ)は巻き貝をお酒とピリ辛の味付けで煮たもの。
街中でも売っているお店がありますが、澎湖の人がいうにはやっぱり小門嶼のものが一番美味しいよ!とのこと。
とても小さな巻貝なので、つまようじなどでは中身は取り出せません。食べ方には少しコツがあって、口をすぼめてスッと一気に吸い出して食べます。
テイクアウトもできますよ~!お酒のアテにいいんですよねこれが。日本では主に泡盛を嗜むのですが、澎湖では金門のお酒を常備しています。
風櫃近くの蛇頭山の海岸を散歩していたときにこの巻き貝をたくさん発見!玄武岩にくっついているのを地元の人が採っていました。海の恵みですね。
馬糞海膽|生ウニ・ウニの卵炒め
澎湖でもウニが食べられます。ウニ漁は6月16日〜8月31日までと決められています。それでも年々減少傾向にあるようですが…。
中国語でもバフンウニと書くところは同じです。たくさんあると亀の子タワシみたいに見える…。
中身をお皿に出しすぐの状態で提供されます。形を保つためのミョウバンを使わないので苦みはありません。澎湖の生ウニはとてもあっさりとした風味です。
ウニの卵炒めも名物料理となっています。火を通したウニの炒め物は味が消えてしまっている感じがするので個人的には残念です。
川燙小管|ゆでたイカ
加熱してもモチモチとしたやわらかさが絶妙な食感の澎湖のイカ。こちらも薬味入りのしょうゆにつけていただきます。
シンプルな素材の味を堪能したいときにおすすめです。
先付け(無料サービス)|お店オリジナルのジャン
小魚と小さいイカ。ピリ辛でとても美味しいです。あっさりとした味わいの麺線とよく合います。
瓶入りで販売されているので、買って帰ることもできます。
私も小管ジャンを実際に購入しました。以前「愛しのジャンシリーズ」として記事にし、整理のため下書きに戻していたのを加筆して再度あげました
澎湖といえば食べるジャン!甘いものが苦手なので花生酥(ピーナッツクッキー)より、 澎湖土産はジャンでしょ派です。
小萍的店まとめ
台湾の飲食店によくあるお昼休みはないので、 ちょっとお昼ごはんを食べ損ねた~!というときにも便利です。通常17:30頃まで開いていました。
- 澎湖の小管麺線はサラサラあっさり風味
- 小萍的店がおそらく澎湖で一番美味しい
- ヘチマ入り小管麺線がおすすめ
- ハリセンボンの皮のお刺身はもっちりコリコリ食感で癖になる
- 燒酒螺の味付けが絶妙
- 小皿に盛ったジャンは無料サービス
- オリジナルジャンは購入可(小魚・イカ)
- 小門鯨魚洞(クジラ岩)より名物!?
2016年11月に店舗をいったん取り壊し、冬季を利用しての建て替えが行われました。それまでの店舗はこんな雰囲気でした!
年季のはいった壁の絵が良い感じでしたね。2017年1月21日にリニューアルオープン。
中国大陸から近い台湾の離島、金門島の麺線も澎湖島と同じようなあっさり麺線です。牡蠣入りの乾麵(蚵仔拌麵線)が美味しいときくので、また食べに行きたいです。